コラム

3Dプリンターのサポート材って何?なぜ必要?

2020年09月30日

3Dプリンターを学び始めた人が最初に出会う新概念として「サポート材」があります。

今回は、サポート材を知るための3つのポイントを解説していきます。

3つのポイント

  1. サポート材とは何か?
  2. なぜ必要か?
  3. サポート材が必要な形状とは?

サポート材とは何か?

サポート材とは、3Dプリンターでモノを作る過程で「造形物を支える」材料を指します。

サポート材は、造形物の土台や足場になります。

例えば、空中に浮いている構造の立体物を造形する場合、造形中に「浮いている部分」が自重で潰れてしまう可能性があります。
そのため造形物が崩れないように、サポート材が支えます。

こちらが、サポート材を用いた造形のプロセスです。

一層ずつ造形 ①サポート材をまず積み上げます
サポート材が立体を支持 ②サポート材を土台に造形します
造形完了 ③造形完了です
サポート材を除去した立体物 ④サポート材を取り除いて完成

サポート材も一緒に造形される

あらかじめ完成品となる立体物の「型」のような物をサポート材で造形しておくのではなく、あくまで「サポート材」も完成品となる立体物と一緒に造形されます。

サポート材は造形後に取り除かれる

サポート材はあくまで造形中のモデルが崩れないように用いられる材料です。
造形完了後は立体物の形が安定するため、支えとなるサポート材が不要となり、サポート材は造形完了後に取り除かれます。

サポート材は簡単に除去できるように、特殊な材料で造形されたり、低密度形式で造形されたりするなどの工夫がなされています。

ポイント

  • サポート材は「立体物を支える土台や足場として機能する材料」を指す。
  • サポート材は「造形中」に用いられ「造形後」は除去される。

サポート材はなぜ必要?

サポート材は、造形後に取り除かれます。
つまり「取り除かれる物をわざわざ造形する」ということ。これは何だか奇妙に思えますし、サポート材を取り除く手間も発生します。

では、なぜサポート材が必要なのでしょうか?
それは「造形物の歪みや崩壊を防ぐため」に他なりません。

例えば、穴の空いた立方体を作りたい場合。

サポート材なし・あり比較 サポート材なし・あり比較

「穴」の部分を支える物がないと造形中に崩れます。
崩れないようにするためには「支え」となる「サポート材」が必要です。

3Dプリンターで複雑な造形ができるのは、サポート材による支えがあるからです。

サポート材を用いた造形例 サポート材で複雑な造形が可能

また、FDM方式の場合にはもう一つの役割があります。
それは「モデルの反りを抑える」ことです。
造形トレイとモデルをしっかりとグリップし、造型中にモデルが反らないようにサポートします。

また、造形後にサポート除去が綺麗で簡単に行えるようにサポート材専用の材料に対応しているかは大切なポイントです。
ストラタシスではサポート除去工程も簡単に誰にでもできるよう設計されています。

サポート材が必要な形状とは?

では具体的にどのような形の場合、サポート材が必要になるのでしょうか?
ここでは基本的な3つの形状について解説していきます。

3つの形状

  1. オーバーハング
  2. ブリッジ

オーバーハング

オーバーハングとは、傾斜が垂直以上の部分を指します。
傾斜がついた部分が張り出している場合はサポート材が必要です。

T字型の造形物

例えば、T字型。
この形を、そのまま造形すると横棒の部分が宙に浮いているため崩れてしまいます。
よって、サポート材で左右に張り出した横棒を支えます。

例えば「飛行機の模型を作りたい」という場合がこれに該当します。

T字型の造形物

飛行機の翼は、宙に浮いています。
そのまま造形すると翼の部分が完成前に自重で崩壊します。
造形中に翼が崩れないようにするためには、サポート材による支えが必要です。

Y字型の造形物

オーバーハングの代表的な形として、もう一つ「Y字型」があります。

Y字型の造形物

T字型の場合は、縦棒に対し「90度」の角度で接着されていますが「Y字型」の場合は「45度」。
これならサポート材なしでできるのか?というと、こちらの場合もサポート材が必要です。(ただし、FDM方式の場合には「45度」までサポート材なしで造形が可能です。)

例えば、グラスやコップのような角度のついた造形物を作成したい場合が該当します。
グラス側面はデザインによっては、垂直にならないものもあります。その場合、サポート材によって側面を支持することで造形できます。

造形できない角度って?

具体的にどの角度から、造形できなくなるのでしょうか?
これは、3Dプリンターの機種によって異なります。

またサポート材なしで造形できたとしても、傾斜面に積層時の跡が目立つといった場合もあります。

モデルが崩れない角度だけでなく、綺麗に造形できる角度も機種によって異なります。

このように「どの角度からサポート材が必要になるか」を検討するのも、極力サポート材を使わないようにしたいという発想からです。
除去する手間やサポート材の材料費を考えると、サポート材が少なくて済むならそれに越したことはありません。

ブリッジ

Hの文字のようにサポートが必要のない構造の間に、浮いている要素が橋(ブリッジ)のように掛け渡されている造形物も、サポート材が必要です。

H字型の造形物

穴の空いたモデル、空洞があるモデルでも、サポート材が必要です。
構造的には、ブリッジに近い部分もあります。

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