6か月かかっていたデカール治具を1週間で製作
Mercury Marineが実現した3Dプリント活用事例

 従来6か月、1,250ドルかかっていたデカール貼付用治具を、わずか1週間、400ドルで製作したらどうでしょうか。Mercury Marineは、3Dプリンティングを活用し、曲面に合わせた形状と塗装面を傷つけない柔らかな接触面を両立する治具を実現しました。生産現場での耐久性と作業性も向上した、その具体的な取り組みをご紹介します。

お客様のプロフィール

 Mercury Marineは80年以上にわたり、消費者向けおよび商業用海洋推進システムの大手メーカーです。革新企業として、Mercury Marineは製造の限界を押し広げており、独自の耐食性アルミニウム合金の開発から、3Dプリンティングなどの最先端プロセスの採用まで行っています。

Mercury Marine社製品

課題

 カスタムメイドの「ハット」(エンジンカウルにデカールを貼付するために使用される治具)は、従来、製造に6ヶ月と1,250ドルの費用がかかっていました。コストと長いリードタイムに加えて、以下のような課題がありました:

【課題点】

  • 大型のハットは嵩張り、生産環境で損傷しやすく、毎年交換用の製造が必要
  • 従来の製造方法では、エンジンカウルの曲率に合わせることが困難
  • 塗装されたカウルを傷つけないよう、柔らかく傷つけない表面が必要

ソリューション

 これらの課題を解決するため、Mercury Marineの設計者はストラタシス社製のFDM方式3Dプリンター”F370CR”を使用して最新のハットフィクスチャーを3Dプリントしました。F370CRは高強度カーボンファイバー複合熱可塑性樹脂およびTPU-92A(熱可塑性ポリウレタン)などの材料で3Dプリントします。新しい治具は、十分な剛性を提供するNylon-CF10カーボンファイバー材料で作られた外部フレームワークを採用しました。フレームは、塗装されたカウルに対して傷つけない表面を提供するためにTPU-92Aで別途3Dプリントされた内部ライナーをサポートしています。2つの材料を組み合わせることで、工場で日常使用に耐えられる効果的なデカールテンプレートが実現しました。

3Dプリントされたエンブレム位置決め治具。
カーボンファイバー製フレーム(グレー)とTPU製の裏当て付き。

効果

 3Dプリントされた治具は、従来の方法で作られた工具の6か月と比べて、1週間で設計・製造されました。総コストは、前のバージョンの1,250ドルに対して400ドルでした。より強固な工具になったことで破損が減り、交換回数も少なくなります。また、軽量であるため、作業者にとって扱いやすくなっています。さらに、F370CRは複数の熱可塑性樹脂を使用でき、材料の切り替えも簡単なため、時間と資源を節約できる製造能力を提供します。

エンジンカウルに取り付けられた状態のフィクスチャー

この事例で登場した製品

Stratasys F370CR

F190CR対応材料に加えて、高強度な複合材”PC-ABS”、 耐摩耗性材料の”Diran”、放電特性材料の”ABS-ESD7”にも対応した実用的なモデル製作が可能な最もパワフルな3Dプリンター。

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